カナダで「ヘラジカに車を舐めさせないで」という標識を設置して注意喚起、その理由は?

カナダ西部アルバータ州ではこのほど、デジタル標識にて珍しい注意喚起がなされました。”DO NOT LET MOOSE LICK YOUR CAR”、「ヘラジカに車を舐めさせないで」――というものです。

草食動物は、ふだん食べている草だけでは十分な塩分を摂取することができません。そこで、草食動物は土や岩をなめて塩分をはじめとするミネラルを補給する必要があります。

こちらの動画はイタリアのアドリアーノ・ミリオラッティ(Adriano Migliorati)氏が、イタリア北部にある高さ49mのチンジーノダムで撮影したもので、ダムの岩壁に付着した塩分を舐めるためにアイベックスが命がけでダムの絶壁を登っています。

この電子標識が設置されたジャスパー国立公園の広報担当によると、ヘラジカは通常、公園内にある塩湖から塩分を摂取しているといいますが、「車体の表面に付着した塩分を摂取できることを覚えた」といいます。

▽車を舐めるヘラジカ。2016年CTV Newsより。

CTV News 『Caught on Cam: Moose licking salt off vehicles in Alberta』

ヘラジカのこうした学習が進めば、ヘラジカが道路に出没する機会が増え、人とヘラジカの両方にとって危険な状況が発生しやすくなる可能性が高まります。

ヘラジカはシカの仲間では最大の種類で、頭胴長3m、肩高2m、体重800kgにもなります。もし車と衝突してしまうと、ヘラジカが負傷するだけでなく車にも大きな衝撃をもたらし、最悪の場合はフロントガラスを突き破るといった大きな人身事故にもつながりかねません。

同公園では、ヘラジカなどの野生動物をみかけても車外には出ないようにし、もし近づいてきてもその場から離れるように注意を促しています。

イタリア・サルデーニャ島で緑色の体毛を持った子犬が生まれる

イタリア・サルデーニャ島でこのほど、緑色の体毛を持った子犬が生まれるという出来事がありました。この子犬は、体毛の淡い緑色にちなんで「ピスタチオ」と名付けられたといいます。

今年9月、サルディーニャ島で放羊業を営んでいる男性の家で、スペラッキアという雑種犬が5匹の子犬を生みました。このうち4匹は母親と同じ白色でしたが、なんとそのなかの1匹は緑色で、飼い主の男性はとても驚いたといいます。


Youtube Inside EditionPuppy Born With Green Fur Named Pistachio

なぜ毛の色が緑色になったのか?

これは子犬が子宮にいるときに、緑色の色素として知られるビリベルジンにさらされることによって生じたものと考えられています。

ビリベルジンは赤血球のヘモグロビンの分解過程で生じる胆汁色素で、淡緑色のあざや、乳児にみられる緑便の原因色素としても知られています。

[alert title=”エピネシス・コラムズ”]ミドリチトカゲの血液が緑色であるのは、このビリベルジンによるものです。[/alert]

ピスタチオくんの体毛が緑色なのは、母親の胎盤から多くのビリベルジンが分泌されたか、あるいはピスタチオくんが子宮内で多くのビリベルジンを含んだふんを排出したために染色したものと考えられており、いわばアザラシにおける「イエローコート」のように一時的ものとされています。

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緑色の犬が生まれた例は他にも

緑色の犬が生まれたのは今回が初めてではありません。例えば2005年にはアメリカ・カリフォルニア州で緑色のゴールデンレトリバーが生まれ、「ワサビ」と名付けられました。

2012年にはイギリスで緑色のラブラドールレトリバー「ハルク」が誕生しており、2014年にはスペインで緑色の雑種犬「ハルク」が誕生しました。

2017年にイングランドで生まれた緑色のラブレドールレトリバーは、映画『シュレック』のフィオナ姫にちなんで「フィフィ」と名付けられ、さらにその数か月後にはスコットランドで緑色のゴールデンレトリバーが生まれ、「フォレスト」と名付けられています。

また、今年においても1月にアメリカ・ノースカロライナ州で緑色のジャーマンシェパードが生まれ、「ハルク」と名付けられました。

どうやら、緑色の子犬の名前としてはマーベル・コミック作品に登場する、緑色の肌をしたヒーロー・キャラクター「ハルク」が定番化しつつあるようです。次はいったいどんな名前が付けられるのでしょうか。

飼い主である男性は子犬をすべて里親に出す予定でしたが、緑色のピスタチオくんは一家のもとに残し、大切に育てていく予定だそうです。

野生のリスがカボチャをかじってハロウィンの飾り「ジャック・オー・ランタン」を作る驚きの動画

今年もハロウィンの季節がやってきました。ハロウィンの飾り物の定番といえばもちろん、カボチャをくり抜いて作るジャック・オー・ランタンです。しかし、ジャック・オー・ランタンを作るには時間と労力が必要です。

しかし、この大変な作業であるジャック・オー・ランタン作りを、なんと野生のリスにやってもらうという動画が公開されています。

アメリカ・ウィスコンシン州ミルウォーキーのとある庭に、ハロウィン用のカボチャを置きます。


youtube richardmangan 『Squirrels Carve Face in Pumpkin!』より

すると、木の上に作られた巣からまるまると太ったリスが現れました。どうやら、厳しい冬に備えてたくさんの脂肪をため込んでいるようです。


youtube richardmangan 『Squirrels Carve Face in Pumpkin!』より

台の上にのぼると、彫る場所にすぐ目星をつけてカボチャに噛りつきます。


youtube richardmangan 『Squirrels Carve Face in Pumpkin!』より

穴を掘り終わるとカボチャの上に立ち、彫ったときに出たクズを掃き出します。その手慣れた様子はさながら、幾多の名作を世に送り出してきた熟練の彫刻家のよう。


youtube richardmangan 『Squirrels Carve Face in Pumpkin!』より

左目の部分が彫り終わると、今度は右目の部分を彫り始めます。


youtube richardmangan 『Squirrels Carve Face in Pumpkin!』より

鼻の部分…


youtube richardmangan 『Squirrels Carve Face in Pumpkin!』より

口の部分を彫っています。今度は丸い穴ではなく、しっかり横長に穴が開いています。


youtube richardmangan 『Squirrels Carve Face in Pumpkin!』より

ジャック・オー・ランタンが完成しました。しっかりと顔になっています。


youtube richardmangan 『Squirrels Carve Face in Pumpkin!』より

カボチャの中に火を灯してハロウィンを迎えます。リスによって無造作に彫られた穴が逆に不気味さを際立たせています。


youtube richardmangan 『Squirrels Carve Face in Pumpkin!』より

どのようにしてリスが顔を彫ることができたのかについては明かされていませんが、あるユーザーは目や鼻、口の部分にリスの好きなナッツオイルを塗っていたのではないかと指摘しています。

真偽は定かではありませんが、少なくともリスは大満足のようです。

男性が山道でピューマと遭遇、緊迫の6分間を映した動画が公開される

アメリカ・ユタ州でこのほど、男性がピューマに約6分間追跡されるという出来事がありました。

ピューマはネコ科ピューマ属の動物で、基本的にはおとなしい性質であることが知られていますが、人を襲うこともあり、アメリカでは過去には少なくとも20人以上がピューマに襲われて死亡しています。

ピューマが執拗につけ狙う緊迫の6分間

ユタ州に住むカイル・バージェス氏(26)が山道を歩いていたところ、小さな猫と出会いました。ボブキャットだと考えたバージェス氏がこの小さい猫を撮影しようと近づいたところ、小さい猫は奥へと消え、草陰からピューマが飛び出してきました。

どうやら先ほど出会った小さい猫はボブキャットではなくピューマで、このピューマはその母親のようでした。

ピューマは執拗にバージェス氏を追いかけます。バージェス氏は声を出し続け、ピューマに決して背を向けませんでした。

声を出すことは、動物同士の闘争においても広く観察される通り、強く刺激しない限りは相手を牽制する効果があります。

また、多くの野生動物は背中を向けて無防備になった相手を狙うことが知られています。常に視線をそらさず、背を向けなかったことは非常に良い判断でした。

▽男の子が振り向いたとたん、ライオンが襲い掛かります。

▽男の子が正面に向き直ったとたん、トラが襲い掛かります。

威嚇突進(ブラフチャージ)

ピューマが幾度となくみせた飛び掛かるような動作は威嚇突進(ブラフチャージ)と呼ばれるものです。


Youtube ABC7より『Viral video shows cougar stalking Utah hiker in terrifying 6-minute encounter – FULL VIDEO | ABC7』

もし、この動作に恐怖して背を向けて走るようなことがあれば、ピューマから逃げ切れるわけもなく、大きな怪我を負っていたかもしれません。

クマと遭遇した場合にも有効

今回のような対処法はクマにも有効であり、環境省もクマと遭遇した場合には「目をそらさずに後ずさりする」ことを推奨しています。

ただし、バージェス氏のように大声でどなり散らしたり、石を投げるといった行動はクマをさらに刺激してしまう可能性が高いので、この部分に関してはマネしないように注意が必要です。

また、クマも急に突進して停止したり、地面を強くたたくといった威嚇行動(ブラフチャージ)を繰り返し行うことがあります。パニックに陥らず冷静に対処することで、この動画のようにうまく切り抜けることができるでしょう。

[alert title=”エピネシス・コラムズ”]
・大声を出すことが威嚇に役立つかどうかは専門家の間でも意見が分かれることがありますが、余計な刺激を与えないためにも、なるべく大声を出さないことが推奨されます。[/alert]

釣りをしていた台湾の男性が龍涎香を発見、推定価格はなんと約2,200万円

台湾に住む男性が浜辺で釣りをしている際に、非常に貴重な香料として知られる龍涎香(りゅうぜんこう)を発見しました。推定価格は600万ニュー台湾ドル、日本円に換算するとなんと約2,200万円にも相当します。

今年3月、台湾の蘭嶼(らんしょ)島に住んでいるリー氏は、浜辺で強い香りを放つ塊を発見しました。


蘭嶼 Day 1 flickr photo by othree shared under a Creative Commons (BY) license
台湾・蘭嶼の海岸。

彼はこの塊がもしかしたら「龍涎香」ではないかと考えました。龍涎香はマッコウクジラなどの体内で生成される油質の結石で、1gあたり数千円以上にもなる貴重な香料です。

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リー氏はさっそく、調べた情報をもとに、熱した針を塊に突き刺さすという簡単なテストを行いました。すると、この塊からはとても良い香りの煙が出たそうです。

確証を得たリー氏は、この塊のサンプルを台湾の国立大学である国立高尾大学に送って詳しく調べてもらいました。大学の研究者らが核磁気共鳴分光法により調べた結果、やはり本物の龍涎香であることが確認されたといいます。

1gあたり数千円以上にもなる龍涎香ですが、リー氏が発見した龍涎香の重量はなんと約4kg。現地メディアは、この龍涎香が日本円にして推定2,200万円以上にもなると発表しました。

リー氏は売却して得たお金を、家族のために使いたいとコメントしています。