男性が山道でピューマと遭遇、緊迫の6分間を映した動画が公開される

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アメリカ・ユタ州でこのほど、男性がピューマに約6分間追跡されるという出来事がありました。

ピューマはネコ科ピューマ属の動物で、基本的にはおとなしい性質であることが知られていますが、人を襲うこともあり、アメリカでは過去には少なくとも20人以上がピューマに襲われて死亡しています。

ピューマが執拗につけ狙う緊迫の6分間

ユタ州に住むカイル・バージェス氏(26)が山道を歩いていたところ、小さな猫と出会いました。ボブキャットだと考えたバージェス氏がこの小さい猫を撮影しようと近づいたところ、小さい猫は奥へと消え、草陰からピューマが飛び出してきました。

どうやら先ほど出会った小さい猫はボブキャットではなくピューマで、このピューマはその母親のようでした。

ピューマは執拗にバージェス氏を追いかけます。バージェス氏は声を出し続け、ピューマに決して背を向けませんでした。

声を出すことは、動物同士の闘争においても広く観察される通り、強く刺激しない限りは相手を牽制する効果があります。

また、多くの野生動物は背中を向けて無防備になった相手を狙うことが知られています。常に視線をそらさず、背を向けなかったことは非常に良い判断でした。

▽男の子が振り向いたとたん、ライオンが襲い掛かります。

▽男の子が正面に向き直ったとたん、トラが襲い掛かります。

威嚇突進(ブラフチャージ)

ピューマが幾度となくみせた飛び掛かるような動作は威嚇突進(ブラフチャージ)と呼ばれるものです。


Youtube ABC7より『Viral video shows cougar stalking Utah hiker in terrifying 6-minute encounter – FULL VIDEO | ABC7』

もし、この動作に恐怖して背を向けて走るようなことがあれば、ピューマから逃げ切れるわけもなく、大きな怪我を負っていたかもしれません。

クマと遭遇した場合にも有効

今回のような対処法はクマにも有効であり、環境省もクマと遭遇した場合には「目をそらさずに後ずさりする」ことを推奨しています。

ただし、バージェス氏のように大声でどなり散らしたり、石を投げるといった行動はクマをさらに刺激してしまう可能性が高いので、この部分に関してはマネしないように注意が必要です。

また、クマも急に突進して停止したり、地面を強くたたくといった威嚇行動(ブラフチャージ)を繰り返し行うことがあります。パニックに陥らず冷静に対処することで、この動画のようにうまく切り抜けることができるでしょう。

[alert title=”エピネシス・コラムズ”]
・大声を出すことが威嚇に役立つかどうかは専門家の間でも意見が分かれることがありますが、余計な刺激を与えないためにも、なるべく大声を出さないことが推奨されます。[/alert]

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