海生哺乳類

ジュゴンもあくびをする、イルカに引き続き2例目――三重大学

三重大学の研究者は、完全水中生活のジュゴンが休息時にあくびをすることを世界で初めて確認したと発表しました。

研究者らは鳥羽水族館においてジュゴンを約20時間観察したところ、休息状態のときに「口をゆっくり開け、最大をしばらく維持した後に急速に閉める」という行動を14例確認することに成功したといいます。

同研究者らは去年7月にもハンドウイルカであくびのような行動を確認しており、完全に水中生活をする哺乳類であくびが確認されるのはこれで2例目となります。

現在のあくびの定義は「初めに口をゆっくり開けて空気を吸い、次に口の大きさが最大に達し、最後に短く空気を吐き出して口を閉じる」とされていますが、その生理機能はまだ完全には明らかになっていません。

同研究者らは、例えば人間の胎児も羊水中であくびをするといった報告もあるように、あくびは必ずしも呼吸が伴う必要がない行動であり、あくびの定義を再検討することを提案しています。

ジャンプしたクジラがボートに落下、1人が意識不明の重体――オーストラリア

オーストラリアで今月6日、2人が乗ったボートにジャンプしたクジラが直撃し、1人が軽傷、もう1人が意識不明の重体となっています。

事故が発生したのはオーストラリア南東部のニューサウスウェールズ州の沖合で、事故に遭った39歳の父親と18歳の息子はこの日、釣りのために早朝から出掛けていました。

救助隊が救難信号を受信して駆け付けたところボートは大きく破損しており、39歳の父親は浸水した船で岸に戻ろうと試みていたそうです。

1人は意識不明の重体に

2人は救急隊によって間もなく病院に搬送され、39歳の父親が顔面に裂傷と脳震盪(のうしんとう)の症状がみられたほか、18歳の息子は頭と首に重傷を負い、依然として昏睡状態が続いているといいます。

事故が起きたときの詳しい状況については明らかになっていません。また、今回の事故を受けて家族らは治療費のためのクラウドファンディングを開始したといいます。

ボートの悲惨な状態が衝撃の凄まじさを物語っています。海洋当局は、今回の事故によりクジラも傷を負った可能性があるとして、野生生物局が保護団体と協力して観察を続けているといいます。