飼い慣らされていないカンガルーでも視線を送って人間に助けを求める――シドニー大学らの研究チーム

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カンガルーは人間に「視線」を送ることで人間とコミュニケーションを取れることが、イギリス・ローハンプトン大学とオーストラリア・シドニー大学の研究者らにより報告されました。

イヌやネコ、ウマやヒツジなど人間に対して意図的にコミュニケーションを取ることができる動物は、これまで家畜化された動物だけだと思われていました。しかしどうやら、そうとも限らないようです。

研究者らはプラスチック容器にいれたエサをカンガルーの前に置いて、その様子を観察しました。その結果、容器を自力で開けることができないと分かったカンガルーは、目の前にいる人間をじっと見つめ、しばしば鼻先で突いたり引っかいて”助け”を求める仕草をみせました。

▽シドニー大学が公開した実験の様子。容器と人間を交互に見つめます。

実験の結果、11頭のうち10頭が人間を”積極的”にみつめ、さらにうち9頭は容器と人間を交互に見つめる”高度なコミュニケーション”を行ったといいます。

実験に参加したカンガルーは動物園にいる個体ですが、飼い慣らすようなことはしていません。研究者らは、カンガルーも他の家畜化されている動物と同じように、行動を順応させて人間と交流できるかもしれないと推測しています。

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