バングラデシュの警察はこのほど、絶滅危惧種であるベンガルトラ約70頭を殺したとして長らく追っていた50歳のハビブ・タルクダー(Habib Talukder)氏を逮捕したと発表しました。
DhakaTribune 『Poacher who killed 70 tigers in Sundarbans arrested at last』
ベンガルトラは現在、生息地の破壊や乱獲により個体数が減少しています。特に乱獲は直接的な減少要因であり、ベンガルトラでは毛皮だけでなく骨や肉も高価な薬の原料となるため密猟者たちにとっては非常に”魅力的”な動物です。
今回逮捕されたハビブ・タルクダー氏は「タイガー・ハビブ」という異名で知られており、もともとはインドとバングラデシュにまたがる広大なマングロープ群生地であるスンダルバンスでハチの蜜を集めて暮らしていましたが、いつしかそこに住むトラの密猟に手を染めるようになったといいます。
地元ではたった1人で危険なトラと戦うことができ、さらに20年もの間指名手配から逃れ続けてきたとして「生ける伝説」として語られていたといいます。今回の逮捕は、バングラデシュの密猟者たちに大きな衝撃を与えたことでしょう。
バングラデシュ森林局によるとベンガルトラは2004年には国内に440頭ほど生息していましたが、2015年までには過去最低となる106頭までに減少しました。しかし現在では密猟者の取り締まりにより114頭にまで増えたといいます。
Reference:Bangladesh arrests tiger poaching suspect after 20-year hunt – BBC